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よくある疾患


耳鼻科系症状

咽喉頭異常感症
”咽喉頭異常感症(いんこうとういじょうかんしょう)”という難しい病名があります。
これは「のどが詰まった感じがする」というものです。患者さんは「頻繁に咳払いしてもすっきりしない」「のどが締め付けられる感じがする」などいろいろな表現をされます。診察しても、のどにははっきりした異常は見られないことが多いことから、胃液ののどへの逆流によって刺激されていることが考えられます。
咽頭がんでも似たような症状を訴えることもあるので注意が必要です。最近,咽頭がん特に増加しています。鑑別するためには、一度しっかり診察を受けることが大切です。「食事中に違和感が強い」「酢っぱいものがしみる」「唾液に血がにじむ」そのような場合は早急に耳鼻咽喉科を受診してください。
好酸球性副鼻腔炎
鼻の周囲には左右4個ずつの骨の空洞があり、副鼻腔といいます。
その働きは、”頭部を軽くして頸への負担を減らす”、”声を響かせる”など言われていますが、よくわかっていません。そこに3か月以上膿がたまっている症状を慢性副鼻腔炎(いわゆる蓄膿症)といいます。
昔からよく知られた病気ですが、最近特別な副鼻腔炎がわかってきました。好酸球性副鼻腔炎(こうさんきゅうせいふくびくうえん)といいます。喘息を持っている人に多く、鼻水も粘性で花粉症とは違い,においがわからなくなることが特徴です。従来の副鼻腔炎の治療ではよくなりません。多くの場合、鼻ポリープを持っていますので、手術治療が必要となります。そして手術後の治療が大切です。怠りますとすぐに繰り返してしまいます。粘り気のある鼻水が出て、においがわからない、しかも喘息を持っている方はぜひ相談してください。
睡眠時無呼吸症候群
2003年の新幹線居眠り事故を覚えているでしょうか。
運転手さんが停止駅を素通りして800m行き過ぎ、車掌さんが駆けつけるまで、運転手さんは居眠りしていた事件です。けがを負った方はいなかったのですが、原因は運転手さんが睡眠時無呼吸症候群(すいみんじむこきゅうしょうこうぐん)を患っていて、睡眠がしっかりとれず仕事中に眠ってしまったのです。
人間の生活の3分の1は睡眠時間です。睡眠時無呼吸症候群の人はそうでない人と比べ、交通事故を7倍起こしやすく、心臓や脳血管障害を4倍起こりやすいことがわかってきました。原因の多くは肥満、扁桃腺や鼻の障害です。背景にある病気も治療しますが、シーパップ(CPAP)といわれる装置で症状の改善を図ります。寝るときに器具をセットして強制的に空気を送り込むものです。機器が改良されて、小型化されて持ち運ぶことができ,旅先でも使えます。しっかり睡眠をとっていれば心臓や肺への負担が少なくなり、快適な生活を送ることができます。
まずは睡眠時の状態を調べることが必要です。検査は自宅で出来ますので、いびきや日中の眠気で悩んでいる方はご相談ください。
耳垢
耳垢(じこう)には乾燥したものと湿ったものがあります。
日本人は前者が多いですが,大きな差はありません。耳垢は鼓膜から外耳道の皮膚でできた角化物(いわゆる垢)です。本来の耳の機能があれば自然に外に出てきますので,あえて自分で掃除をする必要はありません。私たち耳鼻科医が掃除をするのは、完全につまって聞こえが落ちた場合や鼓膜を診たいときに邪魔になる場合です。
学校検診で指摘されますが、耳垢が悪さをするわけではなく、「鼓膜がみえないために耳垢をとって鼓膜をみてもらってください」という意味です。時に真珠腫性中耳炎や外耳道真珠腫などが隠されている場合もあり、耳鼻科での診察が必要です。
嗄声
「声がかれる」ことはよくあると思います。
声を出しすぎて起こる場合は、はじめは声帯が赤くなる喉頭炎ですが、長く続くと声帯に突起ができてきます。突起が小さければ声帯結節といい、大きいと声帯ポリープと呼ばれます。背景は声の出しすぎですので、のどの安静と発声訓練(声帯に負担のかからない発声)を指導します。改善しない場合や呼吸障害が起こる場合は手術を行います。
いわゆる”ガラガラ声”の場合は喉頭がんも疑われます。喫煙歴の長い男性に多いのが特徴です。放射線治療が有効で、治りのよいがんです。大きな手術をしないですむ早期に見つけることが大切です。
アレルギー性鼻炎
鼻に外から異物を吸い込んで、過剰に反応するのがアレルギー性鼻炎です。
鼻づまり、鼻水、くしゃみ、咳を起こします。春先のスギ花粉が有名ですが、初夏はカモガヤ,秋はブタクサが主な原因となります。スギ花粉症は沖縄と北海道以外の日本各地でみられます。日本のスギ、ヨーロッパのカモガヤ、北米のブタクサを世界3大花粉症といいます。
一年中起こる場合は、ハウスダストやカビが原因です。近年多彩な治療法ができるようになりました。抗ヒスタミン薬の飲み薬、ステロイド点鼻薬に始まり、免疫療法、分子標的薬(抗IgE抗体)、手術治療まであります。完治が期待できる免疫療法は、注射ではなく舌にはさむ方法で行われます。自分にあった治療法を選択することができるようになりました。

めまいの症状

メニエール病
めまい疾患の中で最も有名な病気と思います。
頻度はめまい患者さんの1割程度です。1861年にフランスのメニエール医師がめまいの患者さんの内耳を観察したところ、内耳が水ぶくれ(内リンパ水腫)になっていることを報告しました。「従来はめまいは脳から起こると言われていたものが、内耳からも起こる」ことを示したという意味で歴史的発見でした。
病気の特徴は、めまい(回転性めまいが数分から数時間続く)と難聴(耳鳴り・耳閉感)が同時に起こり、この発作を繰り返すというものです。めまい発作は初めの数年間でおさまってきますが、難聴は改善しない場合が多く、治りにくい病気です。いかに聴力を維持して、めまいの症状をなくしていくかが治療のポイントです。ストレスとの関連が深いのも特徴です。
治療は、食事療法から内薬療法,手術まであります。自宅では、ストレス回避の生活・塩分制限・水分負荷(普段より毎日1.5リットル多く飲む)に注意してください。薬はイソバイド(にがい水薬)から抗ヒスタミン薬、ホルモン剤まで多種あります。中耳加圧装置という機器を使用する治療もあります。外科的治療には、内リンパ嚢開放術、ゲンタマイシン鼓室内注入術などがあり、病態にあった治療を選択します。発作を予防することがなにより大切な病気です。
良性発作性頭位めまい症
最近、耳石障害として広く知られています。
病名と症状名が一致しています。良性(命には関わらない)、発作性(とつぜんに)、頭位(頭を動かした後に)めまい症です。卵形嚢といわれる内耳の袋にある小さな石(耳石)が三半規管の中に落ち込んでしまい起こります。頭を動かすたびに耳石が動き、それが刺激となってめまいが起こります。多くは起床時に生じ,じっとしていると耳石は止まるためにめまいは治まりますが、動くと繰り返されます。
この治療には運動療法(頭を動かして耳石を卵形嚢にもどす)が有効です。刺激されている三半規管の部位によって、特別な運動方法があります。赤外線カメラで目の動きを観察すると,三半規管のどこに耳石が入り込んでいるかわかります。そのうえで運動療法を行うと有効です。